2016年 11月 05日

渡辺正和五段は将棋連盟会長の器と見た


今回の三浦弘行さんのことで、最初から疑問を呈していた人を調べていたら、渡辺正和五段のツイッター記事に行き当たった。

旧姓・吉田正和五段の頃の印象は、少し暗めの人なのかな、というものだったが、随分正義感の強い男なのだなと今回、印象を改めた。

私は渡辺明竜王のファンで、最初は渡辺五段の、先輩棋士を敬わぬ物言いに、「勇気があるよなー」と思っていたが、彼のツイートを追っていくごとに少しずつ、「この人は大した男前だ」と思うようになっていった。

ツイッターのアカウントを削除したのは、ブラック・メールのようなものを受け取ったのかもしれない。みんな匿名だから言いたいことも言うし、それが辛かったのだと思う。

今回の事件は「陣屋事件」のような穏やかなものでなく、相手をズルしたと決めつけてしまったのがマズかったのではないか?渡辺竜王としては失着だったと思う。インド占星術的には、辛いダシャー期に突入したのかもしれない。例えば「土星期」や「ラーフ期」のような、過去世の負の行為(例えば、蟻んこ踏んだというような)が返ってくる時期だ。

今回の竜王戦で渡辺竜王と丸山九段は何事もなかったかのように対局しているが、この辺がプロなのだと思う。一度盤の前に座れば、相手が誰であろうとぶちのめす。盤上没我になれるのが彼らプロなのだ。

渡辺竜王は今回のことで、一皮むけると思う。三浦九段を疑ったのも、なんらかの根拠があって意見したのだろうし、それが間違いであっても、指した手には責任を持つだろう。相手の言うことに納得できたら謝罪して、また前を向いて次の一局に臨めばいいと思う。

羽生善治さんも昔、中原誠さんや谷川浩司さんに気を使わずに、上座に座り続けて周囲の反発を買ったことがあるそうだが、タイトルを獲る棋士ともなると、「百万人といえども我往かん」という気概も時に必要になるのだ。そういう意味で渡辺竜王の今回の剛直さは、将来の将棋連盟が、なにかの理由で硬直した時の突破口を開示する器を見定めるための、試験的意味合いを果たしたと思う。

橋本崇載八段もツイッターで三浦さんを非難していたとされるが、公的空間というのをちょっと忘れてしまい、一時的に魔が差すことは有り得る。特に三浦さんは、電王戦にA級棋士として初名乗りを上げるほどの、隠れコンピュータ将棋ファンだったとしたら、橋本さんも周りの疑念を持つ棋士に同調して、三浦さんに疑いを持つに至ったのかもしれない。

三浦さんが普段からBonanza_ver6.0をダウンロードして対局を楽しんでいたと仮定すると、電王戦参戦の理由も自ずと明らかになる。

三浦さんとしては、「これでGPS将棋は何百台も繋いで思考するわけでしょ。本気の実力を見れるわけだ。将棋の真理を追究する者としては、ぜひ1度お手合わせ願いたいものだ」という思いに駆り立てられて、参戦を決めたのだろう。

米長邦雄さんも昔、「横歩の取れない男に負けるわけにはいかない」と言って、南芳一王将を挑発したそうだが、今回の件も渡辺竜王と橋本八段の挑発だと思いたい。何度も離席してスマホ使用の疑いをかけられるような男に負けるわけにはいかないと、いつかタイトル戦で三浦さんを挑発して笑いをとる橋本さんを見たい。



参考資料

「将棋世界」 日本将棋連盟

「羽生善治-考える力」 宝島社文庫
羽生善治 著



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by saiyans | 2016-11-05 03:28 | 将棋


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