ラーマの日記

saiyans.exblog.jp
ブログトップ
2013年 08月 05日

Prophet-5、Mini Moog、JUPITER-8 について


Prophet-5と言えば、YMOの3人が1人1台ずつ所有していたことで、それが自ずと商品のイメージアップに繋がり、ステイタスシンボルとして不動の地位を獲得したが、そのお蔭で未だに中古市場の小売価格が35万~40万円台の高嶺の花だ。

製作者のデイブ・スミスさんはおそらくMini Moogを分解して細部まで研究しただろうから、Prophet-5とMini Moogは何となく音が似ているような気がする。Mini Moogはモノフォニックの単音しか音が出ないが、それを5音に拡張したのがProphet-5で、8音に拡張したのがProphet-T8のようなイメージだ。

Prophet-5はパーツに木材を使う点もMini Moogゆずりだし、ノブが丸いのも同じだ。初代アップル1も木材のケースだった。Mini Moogは音色をメモリーできなかったが、Prophet-5はメモリーできた。鍵盤数もMini Moogは44鍵の3オクターブ半で、ベースライン担当のようなイメージだが、Prophet-5は61鍵あるので、右手でコードを押さえつつ左手でベースを弾くこともできた。5音というのは絶妙な発音数だと思う。同時に鳴らした時に響き過ぎず、物足りなさも感じない音数だから。

YMOがMini Moogを使わなかったのは、なんとなく音のキャラクターがProphet-5と似ていたからではなかろうか?

最近はProphet-5もソフトウェア化されてProphet-5 Vとして蘇った。YouTubeでNHKの「YOU」のテーマ曲を聴いたが、本物そっくりだった。しかも値段が13800円!いつか絶対買おうと思う。JUPITER-8もソフトウェア化されてJUPITER-8 Vとして蘇ったが、こちらもとてもデキがいい。私は昔JUPITER-8を2台持っていたので、YouTubeにアップされたデモを聴いて「本物と同じだ」と思った。前期型と後期型を所有していたのだが、どうもJUPITER-8 Vは後期型のような感じの音だった。確か後期型は内部D/Aコンバータが8Bitから12Bitになって、背面にDCB端子というMIDI規格以前のデジタル同期演奏規格が付いていた。

一時期、JUPITER-8をMIDI改造してくれる専門店があったが、初期の頃はベンドのデータを送れないとか、制約があったようだ。その後MIDIに完全対応した改造を手掛ける専門店も現れ、当時11万円くらいで改造を請け負っていた。ベースマシンのTB-303にCV/GATE端子を付ける改造は1995年当時5千円だった。これをKENTONのPRO-2というMIDI→CV/GATE変換コントローラで繋いで、シーケンサーで鳴らしていた。

当初イミュレータ技術というものに私は疑いを持っていて、「そんな、実機を再現などできるわけがない」と思っていた。でもよく考えたらX68000のOPM(FM音源)が完全再現されたり、PC-9801やPC-8801もDOS/V上で再現されているわけだから、あれと同じだと思うことで納得できた。

確かに実機は場所を取るし、引っ越しの際に大変だし、プロミュージシャンのライブ演奏などの際にもローディー(楽器や機材をセッティングする人)さんたちは大変だったろうから、彼らにとっても願ったり叶ったりだったろうと思う。・・・いや、そもそも、そんな憧れの楽器を触ったりできるからローディーになったのだとしたら、ソフトシンセの登場は残念なことだったかもしれない。

当時TM NETWORKなどは、音源を積んだラックが3~4台もあって大変そうだったが、今ならDOS/V PCが1台あれば間に合うので、コストパフォーマンスの点から見ても、エコの面から見ても、すごくいい時代になったなと思う。



参考文献

「ビンテージ・シンセサイザー」
リットーミュージック・ムック 1994年
MARK VAIL 著

[PR]

by saiyans | 2013-08-05 23:58 | MIDI


<< 青木望さんの楽曲は、霊性に溢れている      体の痛みを取る方法(1) >>