ラーマの日記

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2017年 12月 07日

バッハと道策と宗歩で決まり


日本棋院から2003年に出版された「碁神道策」という全棋譜集があるのだが、お値段が庶民の手に届く8千円ほどだった。

誠文堂新光社の「安井知得全集」についても、和装の高価格版だけでなく、リーズナブル版も出版してほしいところ。

中国や韓国に国際戦で負け続けるのも、日本の子供たちは高額な棋譜集を入手できないからだと思う。親御さんも購入できないから、子供たちまで降りて来ないと思うのは私だけだろうか?

ネットにUPされている知得の棋譜は、底本や対校本の出典が分からないので、どこまで信用していいのか分からない。本因坊道策の和装全集も日本棋院から発売されているが、それでも9万円ほどだ。

依田紀基さんは「安井知得の寄せは素晴らしい」と自著で述べていたが、囲碁は「中押し勝ち」があるために、コンピュータのディープ・ラーニングでも「寄せ」を含む機械学習用の棋譜サンプル数が充分に無く、それで巧く寄せられないソフトウェアになってしまうようだ。これは将棋ソフトでも、入玉に弱い理由が、プロ棋士の入玉した棋譜不足にあることと似ている。

安井知得はおそらく「寄せ」まで行く対局が多いのだと思う。それだけ両者が拮抗を保ち続ける対局が多いということは、名局が多いということで、これは日本囲碁界の宝物級資料となるだろう。

将棋の米長邦雄さんは、息子さんの名前を「知得」と名付けるほどだが、特に「寄せ」の大家だった伊藤宗看、看寿兄弟の献上詰将棋集「無双」、「図巧」各百番にも若い頃に取り組んだそうだ。

しかし、息子さんの名前が「知得」であるということは、「知得」こそは「寄せ最強棋士」と認識していたということだろう。


中国の常昊九段は、「国際戦でいつも終盤、李昌鎬(イ・チャンホ)に逆転される。なんとかならないか?」と依田紀基さんに相談した際、依田さんから「安井知得全集」を渡され、これに取り組んだことで、優勝できたそうだ。

日本囲碁界の発展のためにも、「安井知得全集」の再出版を誠文堂新光社にはお願いしたい。


それにしても、「これさえ学べば、その真髄を会得できる」という、決定版の棋譜はどれなのだろう?

将棋では、「天野宗歩さえ学べば、ほかは要らん」というくらい、その指し手は洗練されており、最強の羽生善治さんが賞賛を惜しまない升田幸三さんも宗歩を讃えていた。大山康晴さんも升田さんと同門の内弟子だったから、兄弟子の升田さんを見習って、宗歩を並べていただろう。


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囲碁では本因坊道策を歴史上最強に挙げる棋士が多い。
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音楽ではバッハ。ベートーベンもバッハを天才だと認めていた。モーツァルトやメンデルスゾーンも、対位法の極意を学ぶために、バッハを学び直している。すぎやまこういちさん、青木望さんも、バッハを賞賛する。

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3つのバイオリンのための協奏曲ニ長調 BWV1064


でも、サイババによれば「アートマンを知れば、一切を知ることができる」ということだった。アートマン以外の一切は枝葉に過ぎず、アートマンだけが唯一の実在なのだと。

アートマンの知識は「バガヴァッド・ギーター」によって間接的に知ることができるが、これは本を読むことによる一時的な知識なため、その場だけの気休めにしかならないと思うのだが、ギーターに書かれていることを実践すると、それは実体のある知識となる。修行が必要なのだ。

同様に、道策の棋譜でも、バッハの楽譜でも、お金を出せば買えるのだが、この段階ではギーターを購入したことと同じで、その人自身の「体得」にはなっていない。

教科書を買っただけでは「読み書き」が出来るようにはならない。棋譜の中身は、盤に並べ続けると身に付き、音楽は、その音を五線紙に採譜し続けたり、ピアノで弾き続けることで身に付くのだと思う。

盤と駒、碁石と碁盤、電子ピアノ一台と五線紙は、子供が生まれる前に、全部揃っているのが望ましい。もちろん広い庭と家があれば最高だ。近所を気にしなくて済む。

周波数的に、0歳~5歳までは神の世界に居るため、理論的な理解は不要で、将棋なら、パソコンで天野宗歩の棋譜を、一手10秒ほどで再生しながら、実際の駒を盤の上で移動させていれば、画像認識だけで局面の把握が一気に進むだろう。囲碁でも同様だ。

音楽なら、例えば「レコンポーザ」や「フィナーレ」でバッハのMIDIデータを再生しつつ、画面の中で五線の上を移動する音符・休符を、実際の五線紙に書き写させ続ければ、いつの間にか楽譜の読み書きが自然に体得できると思う。バッハの音楽センスも同時に。

音楽、囲碁、将棋、絵、文章、この五つがあれば、私には充分だ。五歳までに、この五つの力さえ子供に持たせてあげられれば、その人は親になる資格充分だと思う。




参考資料

「将棋世界」 日本将棋連盟

「王手 - ここ一番の勝負哲学」 サンケイ新聞社出版局
升田 幸三 著

「升田幸三 名局集」 マイナビ
升田 幸三 著

「人生、惚れてこそ-知的競争力の秘密」クレスト社
米長 邦雄 著 羽生 善治 著

「新・アマ将棋日本一になる法」 木本書店
アマ日本一各氏共著 宮崎国夫 監修
(平畑善介氏の勉強法を参照。)

「プロ棋士の思考術」- 大局観と判断力 PHP新書
依田 紀基 著

「ベートーベンの生涯」 みすず書房
ROMAIN ROLLAND 著 片山 敏彦 翻訳

「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」 NHK
テーマ モーツァルト

「バガヴァッド・ギーター」 岩波文庫
上村 勝彦 翻訳

「英知 - ニャーナ・ヴァヒニ」
サティア サイ オーガニゼーション ジャパン刊
サティア・サイババ 述 サイダス 監訳


木石庵

野田市立図書館 将棋関係貴重書目録

将棋パイナップル 天野宗歩ウェブ・アーカイブ

碁法の谷の庵にて


天童佐藤敬商店 将棋盤・駒の販売店

岡村碁盤店

アカシヤ書店

古書店 三月兎之杜

完本 本因坊元丈全集 安井知得全集

白石勇一の囲碁日記

棋譜再生・編集ソフト Kiin Editor(日本棋院製)

PocketGoban

碁盤ソフト「碁」

本因坊道策の棋譜データ

「Bonanza用GUI マイボナ」



小林音楽教室 (絶対音感レッスン)

「一音会ミュージックスクール」

「KAWAI」

「鈴ちゃんの Classic MIDI」

「Andante comodo」

「Reinmusik」 クラシック MIDI ラインムジーク ~調和のひととき~

「TVGAME MUSEUM」
糸井重里 すぎやまこういち 対談 1987

青木望さんインタビュー

「吉松隆 交響曲工房」

「Finale」 エムアイセブンジャパン

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by saiyans | 2017-12-07 23:30 | 囲碁


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