ラーマの日記

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カテゴリ:ゲーム ミュージック( 13 )


2017年 10月 29日

ゲームボーイのメンテナンスについて


はにはにさんのブログには、YAMAHAのMSX2メンテが紹介されているが、「音質が変化してしまうかもしれない箇所のコンデンサは交換しないでおいた」という記事があった。

TK製(東信工業製)などのオーディオ向けコンデンサに交換すると、ノイズが消えて直った、という記事もあるので、初代ゲームボーイのノイズ問題も、コンデンサの交換で片が付くかもしれない。TK製以外では、日本ケミコン製のコンデンサであるKMG、SMGシリーズは、高信頼性の、良い部品らしい。


はにはにさんは、以下のようにも書いている。


● コンデンサが液漏れしていると音が出なくなる。

● コンデンサ容量は画質や音質に影響が出る。

● 16Vのコンデンサは25Vでも代用可能。


電解コンデンサの電圧や容量で、音質も違ってくるようだ。


ということはProphet-5の音質の違いも、「後期型の方がスマートな音がする」というのは単に、コンデンサの違いによるのかも。

RolandのJUPITER-8も前期型と後期型で音質が違うけれど、これまたコンデンサの違いが大きいとしたら面白い。

コンデンサの容量は多少数字が多めでも、代用できるというのが不思議。例えばメーカー推奨のACアダプターがDC9V-300mAであっても、9V-600mAでも動いたような記憶があるので、これもコンデンサと同じだ。


ネットを調べてみると、ゲームボーイを分解メンテナンスしている方たちはコンデンサの交換をしないようだから、「交換した」という記事を書けば、更に受けると思う。


レーシングマシンのメカニックマンが、その日の天候でタイヤの種類やキャブレターの調整を変えたり、サーキットの路面状態やライダーの好みによってサスペンションのスプリング強度やオイル特性を変えたりするように、ミュージシャンは自分の好みによって、電子楽器のコンデンサ容量をアップさせたり、ダウンさせたりするのが「裏ワザ」として使えると思う。

エンジン内のシリンダーを磨いてチューニングするのも、ゲームボーイの電池を受ける接点を、ピカールで磨くことと似ている。

同じメーカーのシンセサイザーでも、「今回私が使用した機材は、コンデンサの耐圧と容量を上げてあるので、ちょっと音が違いますよ~」と雑誌インタビューに答えれば、それがCD制作の「売り」になったり。

普通は「レーシング・チーム」という時、ラーダーとメカニック、あるいはチューナーは別の人だが、自分のことが一番よく分かるのは自分だから、実際は自分で全部やるのが理想だ。

ミュージシャンの場合も普通はローディー(機材のセッティングをする人、海外では「デクニシャン」と呼ばれる)、マニピュレーター(音色を作る人)、レコーディング・エンジニア(ミキサーで音のバランスを調整する人)は別の人だが、これも本当は、ミュージシャンが自分一人でやれば一番いい。

レーシングマシンはスペアを用意しても2~3台だろうが、ゲームボーイは幾つも持てる。それこそ同じ初代ゲームボーイでも、「中身はそれぞれ別物」というのが可能だろう。コンデンサのボルトや容量が違う、荒い音のするゲームボーイからシャープなものまで一通り揃えれば、どんなライブ会場にも対応できるはずだ。

バイオリンは、本体内の「魂柱」を少し調整しただけで、ガラッと音が変わるが、電子楽器類も、中にある部品を少し調整しただけで、性格が変わるのだ。


ゲームボーイ用のACアダプターは少しサイズが大きいので、小型のタイプにしたい。ハード・オフにはゲームボーイ用のACアダプターと同じ4.8V-150mAの物が108円で売っているので、その先端のコネクター・ケーブルをカットして、ゲームボーイ用コネクターに交換、半田付けして使うことにする。収縮チューブはダイソーで買ってこよう。

昔、ラジコンをやっていた頃、京商製の急速充電器のコネクターを、同じ方法で、違うコネクターに交換していたので、今度もうまくいくと思う。



参考資料

「KBspecial キーボードスペシャル」 立東社

「キーボード・マガジン」 リットーミュージック

「CYCLE SOUNDS」 山海堂 月刊版

はにはにのヴィンテージPC新品再生ブログ

バイオリンパレット

RED MOTOR.com

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by saiyans | 2017-10-29 20:51 | ゲーム ミュージック
2017年 10月 25日

ゲームボーイと、創造する自由の共存


今日は隣町のハード・オフでパソコン用の「15インチ・ディスプレイ」を324円で買った。

この前ブラリと入店したら、欲しかったスクエア・タイプ(正方形タイプ)のディスプレイがたくさん並んでいて、一台一台チェックしてみたのだが、その殆どが動作した。

今回購入した三菱のディスプレイは、値札を見ると「ほとんど映りません」と書いてあったが、動作チェック・テーブルに移動してパソコンを繋ぎ、電源を入れてみたら、確かに電源投入時はボヤケていたのだが、少し調整したらバッチリ映った。

中古でも一万五千円はするから、すごく儲けた気分だ。察するに、ハード・オフの店員さんは、さほど真剣には動作チェックをしないのだと思う。サンプラーの「AKAI S3000XL」もやはり「液晶がダメです」と値札に書いてあったのに、動作チェックして液晶のコントラスト・ボタンを押したらバッチリ映った。

コンセント・ケーブルほか、ケーブル類は短いほど節電効果が高いので、1mの物を108円で購入。接点は大抵汚れているので、「ピカール」で磨けばOKだ。


ここ最近のハード・オフ店内の変化として、以前は315円で沢山ジャンク置き場にあった「ゲームボーイ」が一台も無くなったことが挙げられる。

これは「LSDJ」という作/編曲ソフト(五百円)が登場したことで、再ブームが起きていることが理由だと思う。


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特にアメリカは「ゲームボーイ」を用いたチップ・チューンが盛んで、改造用のオリジナル・パーツ販売も、売れ行きがいいらしい。

数ある「ゲームボーイ」の中でも初代モデルは音に重量感があり、貴重視されるそうだが、これはシンセの「Prophet-5」についても言えた。やはり初代モデルの方が内蔵されたチップが違うので、音が野太いそうだ。

「ゲームボーイ」は二台をケーブルで繋いでリンクさせることで、同期演奏が可能となるが、そうすると初代ファミコンを発音数で超えることになり、より複雑な演奏表現が可能になる。

「初代ゲームボーイ」は液晶にバックライトが無いため、暗い所でプレイする時に問題があるらしいが、私は初代モデルの、あの液晶の色が好きなので、改造する予定はない。暗い所でもやらないし。

「ゲームボーイ」はザイログ社の「Z80」というCPUに似た命令セットで動作するが、 PC-8801 もZ80コンパチのCPUだから、アセンブラを勉強するにも共通性があるはずなので効率的かな。

私は世代的に今現在のゲーム機というのが理解できず、興味を持てない。「セガサターン」と「ドリームキャスト」が、実質最後の魅力ある機体だった。

音源仕様的にはやはり「初代ファミコン」、「ゲームボーイ」、「PC-8801」、「X68000」が最高で、心地いい。

次のG.I.M.I.C用モジュールは、初代ファミコンの音源チップで構成されることを心より願う。既にスーファミの音源チップを載せたモジュールは販売されているが、個人的に魅力を感じないので、あまり受け入れられなかった。

「ゲームボーイ」を用いて楽曲制作を行うプロフェッショナルは、SaitoneさんとTorienaさんがやはり頭一つ抜けている。将棋の棋力で言えば、ほかのチップチューン・アーティストは彼らに「角落ち」で勝負かもしれない。


私の家は近所が異様に近く、音を出しづらい環境下で生きているので、今度の「ゲームボーイ」による作曲機器の携帯には、一筋の光明を見い出した気分になっている。

家も狭いので、家族に音の迷惑が及ぶのも気になる。「土地は広く、家も広く」が将来の理想だ。過疎地とか、地価が安い場所に引っ越すのを想定しているが、何分現在、「技術」という資本がないので、一躍跳入にそこに到達することができない。辛抱の日々だ。

テクノロジーの進歩は目覚ましく、液晶画面の高精度化、CPUの高クロック化、低消費電力化と、デバイスの軽量コンパクト化、日進月歩で進む発展の中で、特に嬉しいのが充電池の高性能化だ。

ゲームボーイも乾電池数本で駆動するが、当然昔よりも長時間のプレイが可能だろうから、作曲時の推敲もし易い。電池切れにソワソワしてインスピレーションの妨げになるような機器では仕方ないので、充電池の開発者さんたちには頭が上がらない。


もしタイムスリップして過去に行けたら、私はハードオフでゲームボーイを大人買いしたい。今は二束三文の値段で売られていたあの頃は天国だったのだと、後悔する日々だ。



参考資料

「キーボード・マガジン」 リットーミュージック

Bookworm's Library

ゲームボーイクローバー

ゲームボーイの修理・レストアTipsまとめ

「SQUARE SOUNDS TOKYO 2015」オーガナイザー、“David Adams a.k.a LAZERBEAT”
、“James York a.k.a Cheapshot” インタビュー

= 2000年度版 =
お受験に出るゲームボーイ

LSDjについて日本語で書く

kyo5884's blog

tee-suzuki.com 初代ゲームボーイの外装レストアのこと

LSDj 虎の巻

ゲームボーイはまだ終わっていない!

kitsch-bent (ゲームボーイ用のパーツ販売店)

ゲームボーイ ウィキペディア

[ESC​-​008] Keepsake
Saitone

G.I.M.I.C Wiki

cTrix LSDJ Beginners Guide

「てきとうなブログ」 Little Sound Dj


「あかね色の空の下で」
ゲームボーイアドバンスのカセットデータを吸い出してみた

“GB USB SMART CARD 64M ” を入手しました


「ひごディウス(ポピィ)のレトロゲーム記」
gb/gba transferer2を買った

【LSDj】LittleSoundDj書き込み代行サービス

LSDJをゲームボーイで動かす(Macユーザー)

初代ゲームボーイ専用ACアダプター GB-8 (HORI)

N.O.M No.21 ゲームボーイ特集

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by saiyans | 2017-10-25 00:13 | ゲーム ミュージック
2017年 08月 13日

古代祐三さんの星回りを考察


久石譲さんはフェアライトⅡを手に入れた時から、フェアライトⅢが発売されるまでの数年間で編曲のコツを体得。古代さんはそのような人を師に持つことができた。

古代さん自身もPC-8801mkⅡSRの同時発音数6音から、サウンドボードⅡの実質10音と、少しずつステップ・アップして「コツ」を体得している。「少ない音数での学びを通過した」という点で、師と弟子には共通性がある。

YMOの三人はROLAND・MC-4の4音でコツを体得し、小室哲哉さんは、カモンのRCX-PC98の10音で体得と、その当時の技術水準では仕方なかった仕様が、逆に追い風となっている。これはファミコンの5音、スーファミの8音でも同様だ。

「作/編曲ができる」というのは、「英会話ができる」ことに相当する価値がある。一気にステイタスが上がる。

「父親は、面倒を見ていることを子供に気付かせないものです」とサイババが言うように、神は音楽家たちすべてを陰で支え、育て上げてきたのだ。バッハやベートーベンたちが神を賛美し、楽曲を捧げてきた理由はここにある。「知恩報徳」の境地に達していたのだ。


我が子を素晴らしい音楽家にしたい親は、TX81Zなどの、同時発音数が少ない機材だけを最初の3年間は与えて、耳コピを100曲ほど終えたのを確認してから、GM音源などを与えればよいと思う。「同時発音数4音」というMIDI機器は残念ながら見当たらないので、8音の機材を与えて才能を伸ばす。

また、雑誌は見ないように教えた方がいい。新機材とかに目を奪われて、大切なことを体得する前に、「制限された機材」という宝物を手放してしまうから。最初に同時発音数が多い機材を与えると、余裕から来る甘さによって、音に隙が生じてしまうのだ。

また、子供が機材を売ろうとしたら、「親が買い取る」という形で、自分の家に残すようにした方がいい。後で必ず必要になる時が来るから。そうすれば、「後で親に借りれる」という利点が生じる。「物を売る」という行為自体も、覚えない方がいい。

古代祐三さんの場合、インド占星術的には、ラーシで火星が高揚し、ナヴァムシャでは木星と土星が高揚している。負け知らずなわけだ。

「強運」と一言で言うけど、久石さんを師に持つなんて、想像するだに難しい。ある人が、すぎやまこういちさんや羽田健太郎さんに師事するようなものだ。本当に音楽家になるべく定められているのだと思う。

少し残念なのは、久石さんが古代さんについて語ったインタビュー記事や対談記事を読んだことがない事だ。弟子について、どのように語るだろう? 興味深い。


古代祐三 東京都 日野市
1967年 12月12日 火曜日 昼過ぎに生まれる。(午後12時12分と推定)

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●魚座ラグナに土星が居て、ストイックな僧侶系をイメージさせる。PC-8801で、「高級機材」という欲望に立ち向かう求道者に見える。また、ラグナの前後を木星のアスペクトが守る。
●第10室(仕事)も木星の力を受けている。
●第6室の木星は、敵がいないこと、無敵を意味する。
●第2室にラーフが居るが、さほど強くないので、束縛は弱そう。
●第2室の月と、第8室の定座の金星が相互アスペクトする。
●第11室で火星が高揚し、第6室の木星に良いアスペクト。
●アートマ・カーラカは第9室の太陽。若くしてソロデビューすることからしても、ゴーイング・マイウェイな人だと思う。

●ナヴァムシャでは蟹座ラグナで木星が高揚し、第7室の金星と相互アスペクトするが、棋士の羽生善治さんと歌手の川瀬智子さんはラーシで木星と金星が同居するタイプなので、同じタイプと見ていいだろう。富に恵まれるのだ。
●子供を表す第5室にケートゥがおり、そこに強い木星がアスペクトする。息子さんは堅士(けんと)という名前だそうなので、Keつながりでドンピシャだ。
●第4室の高揚した土星に、第10室の月が相互アスペクト。
●第6室には単独の水星。ラーシの木星同様、厄災は受けないタイプみたい。
●第10室に月。仕事に恵まれ、食いっぱぐれない。


父は画家、母はピアニスト、妹は絵師と、芸術一家。

身長180 cm、美男、久石譲を師に持ち、会社社長、シーケンス・ソフトを自分で作り、音色のマニピュレートもこなし、ゲームをプロデュースし、友人が多く、妹と協力し合って会社を創業、仕事を進め、良き父親であり、ツイッターでは自分の曲を無料でダウンロード許可する施し精神が、兄貴の貫録を示す。

これだけ恵まれるということは、前世をかなり聖典に示された通りに生きたはずだ。生まれる度に聖書や経典を拠り所にし、沢山の施しを実践してきたに違いない。親孝行をしたから今生で良い両親に恵まれ、兄弟の面倒をよくみたから良い妹に恵まれ、弟子の面倒もよくみたから、良い師に恵まれ、沢山施したから、多くの収入が得られる。因果応報の原理は厳格なのだ。

名前もカッコイイことから、他者の名前を褒めていたに違いない。理系の感性と音楽的感性を融合する力があるため、ドイツ方面から日本に転生してきた可能性が高い。ライプツィヒでオペラの曲を書き上げて上演したりしていたとすると、今生でゲーム会社をクライアントに持ち、仕事を進めるスタイルが納得できる。前世でも他者に依頼されて、曲を納品していたのだ。


個人的には、古代さんは最初、ジャニーズ事務所に入って、皆で歌って踊りながら人気を獲得した後、「実は、曲も作れたりします」と、才能をアピールし、ソロデビューを飾るのが賢明だったのでは?と思うことがある。

古代さんには長男がいるそうだが、ネットで得た息子さんの情報を元に、インド占星術ソフトで調べてみると、アセンダントには金星、木星、火星が同居していた。全体的にも、極度の惑星集中型だった。古代さんの強運をそのまま受け継いだような人だと思うので、今後の彼の活躍に期待したい。

「男前で運が強く、戦いに勝ち抜く星に生まれた者」というのはすごい。今頃は、父のお下がりのPC-88で、「MUSIC LALF」を使い、曲を打ち込んでいるのかも。

PC-88の「サウンドボードⅡ」でオケを作って、POPSを歌う人っていないから、彼はその道を行くといいかもしれない。

「父にもらった88で、大抵の曲はできちゃいますね」とか、インタビューに応える彼を見たいなー。




参考資料

「感動をつくれますか?」 角川 one テーマ21
久石 譲 著

DTM雑誌 「PC music」ソフトバンク株式会社出版部
久石譲インタビュー

「Sound & Recording Magazine」 リットーミュージック

「KBspecial キーボードスペシャル」 立東社

「キーボード・マガジン」 リットーミュージック

「Yellow Magic Orchestra」 アスペクト

「バッハの思い出」 講談社学術文庫
M・アンナ・バッハ 著 山下 肇 翻訳

「サイババ 神の御業」 中央アート出版社
天上昇 著

「真宗聖典」 東本願寺出版部

「あるがままに」― ラマナ マハリシの教え ナチュラルスピリット
デーヴィッド ゴッドマン 原著:編集 福間 巌 翻訳


PC-8800シリーズ 資料館

古代祐三 ツイッター

Ancient

ゲーム音楽のカリスマ的存在、古代祐三

10周年記念特別企画 善バビスペシャル (Oh!X誌'92.6)
対談!!GMコンポーザー 第2回 古代祐三氏


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by saiyans | 2017-08-13 01:09 | ゲーム ミュージック
2017年 08月 03日

FM音源の真実


サイン波は、サイババのサイかもしれない・・・。

FS1Rの複雑さが、「FS1R Editor」を眺めることで、やっと分かった。フォルマント用のオペレータも8つあることで、16オペレータにもなってしまうのは悲劇だ。

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「AFM」とか、ヤマハはFM以外のPCM波形をFMに合成して鳴らす方式を開発したが、同時にシンプルさを失うのはもったいない。

「TX81Z(OPZ内臓)」はPCM無し、フォルマント無しの、FMが1つで分かり易い。シンプル・イズ・ベストだ。でも基本波形が8つもあるのはいけない。シンプルでなくなる。(まだ許せるけど)

「OPZ」と同じOPM系の4オペレータ、8アルゴリズムFM音源では、「OPP」があるが、アーケードゲームに用いられたのは「OPM」だから影が薄い。個人的に4オペレータでは「OPM」以外は作ってほしくなかった。混乱するから。

聴いていて、いつも思うのだが、FM音源って、エフェクターを必要としない音だと思う。その音自体がエフェクトになっているというか・・・。

FM以外に余計な物を付け足さなかったのは、初期のFM機材ぐらいだ。PCMが混ざったりするともう、将棋と囲碁を合体させたような不自然さがある。

FMの音を極限まで追求したのが、80年代~90年代初期のアーケードゲームであり、X68000のOPM音色だったのだ。

私はFS1Rを発売当時に買ったが、プリセット音色はことごとくX68000内臓の「OPM」に負けていた。FS1Rの音色プログラマーがプロのマニピュレーターというのなら、「OPM」の音色を作り上げた人たちは、プロ中のプロだ。

「複雑はベストでない」なら、オペレータが8つあるFS1Rはベストでないことになる。行き過ぎが8オペで、まあまあが6オペ、究極が4オペかな。DX7の、選び抜いた32アルゴリズムから更に選び抜いた8アルゴリズムを実装したのが4オペレータのFM音源だとすると、どーせやるならFS1Rも8オペレータ、16アルゴリズムなら倍だから良かったと思う。88個なんて、とても使い切れない。

おそらく人間が扱えるオペレータ数の限界点は8オペまでだと思う。それもドンファンのような賢者のみが扱える。一般人の限界は4オペではないか?無限のオペレータを変調して一切のものを創造しているのが、サイババのようなアヴァターなのだと思う。神が創造したものを真似ることしかできないのが、人間なのだ・・・。

「4オペレータで、あなたの作りたまいし自然音にこれだけ近づけました」と神前に捧げ奉るのが、音楽に従事する者の祭祀なのだ。

おそらく神は、「私がどうやって音を創造しているのか、教えてあげよう」ということで、FMシンセサイザーを人間に与え、教えているのだ。

「読み書き」も、最終的には聖典を読めるようになるために与えているはず。「自己の核心は何か?」と疑問符が浮かぶ時がいつかくると先読みして、新聞などを読ませて、理解力を上げさせてから、神の知識に導くのだ。

オケは、オーケストラは多過ぎということで、ロックやフュージョンで音数を削ぎ落とし、最後はピアノソロとか、やはりシンプルに還る。

ゲームも、今のプレステは多過ぎなので、ファミコンに還る日がくる。音数的にも。色数的にも。アメリカでもおそらく、「NES還り」が起きている。「あの頃のゲームが1番良かったな」ということで、すぐにクリア可能なファミコンに還るのだ。

パソコンでも、「MSX還り」が起きているかも。OSなども、32bitで足りると思うのは、私だけだろうか?


「音色とハーモニーは同じ」 野呂一生インタビューから。

「ハーモニーのボイシングっていうのは響きでしょ。これは根本にあるんです。そしてその響きは周波数の集合ですよね?で、音色というのも倍音構成でできるわけで、根本的にはハーモニーと一緒なんですよ。1つのハーモニーも、1つの音色も、結局、異なった周波数の倍音を重ねていって1つの倍音構成を作るわけですから。DX7をさわるようになって、このへんのことはいっそうクリアに実感できるようになりましたね。」

FM音源を理解することは、ハーモニーの理解にも繋がる・・・。野呂さんのこの言葉は、私にとって衝撃だった。そういえば、ルートから重ねていって、3度、5度、7度、9度、11度、13度とか、オペレータの積み重ねに似てる。テンションをオープンで鳴らしたり、ある時は内声に入れてクローズで鳴らしたり、はたまた構成音の何音かを抜いてみたり、変幻自在なところが、ハーモニーとFM音源は似ている。目から鱗が落ちる思いだった。


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「TX81Z Programmer」というフリーソフトがあるのだが、スライダーが縦向きなので、1画面にサイズが収まらないのは惜しい。でも、エディターそのものは使い易く、素晴らしい。

8音だけをマルチティンバーで鳴らせるのは、「TX81Z」と「FB-01」などだが、そのマシンの限界内で、良い音楽を作るというのが美しいのだ。


久石譲さんは1983年頃、「フェアライトCMI-Ⅱ」というサンプリング・ワークステーションを使っていたのだが、同時発音数8音のこのマシンでの作/編曲が大変勉強になったと述べていた。

曰く 「そこで、どうやって音を節約するか、無駄な音を省くかをひたすら考えることになった。フェアライトを使っていた時期があったことで、本当に必要な音の要素は何かというのを感覚的に掴んだ」

「今のフェアライトⅢも16トラックあるけど、全てモノ(モノラル)なんですよ。だから無駄な音が使えない。例えば弦で8つなんて使ったら、もう残り8つしか使えない。それが音楽の勉強にとても役立ちましたね。僕は、制約は人を伸ばすと思うんです。今みたいにMIDI(コンピュータとシンセサイザーを繋ぐ世界共通規格)で音を何音も重ねられると、音を頭の中で整理できないし、しかも不安がってしまって・・・」


OPMの仕様書が公開されないのは、密教的なものだからかな? それを解き明かすことで、一般衆生が音の真理を体得してしまうことを恐れたヤマハの技術者たちは、それを秘匿することを決めたと。FMの知識は、それを扱うに相応しい者が扱わないといけない、ということで、門外不出というのは理解できる。

思えばあの当時、アーケードゲームがこぞって「OPM」を採用したこと自体が不思議だった。1社ぐらい「OPS」を使ってもいいのに、ことごとく「OPM」だったのは、子供たちに道を示すために使える良い素材が、同時発音数8音の小宇宙に内在していたからなのだ。




参考資料

「カシオペアの本」 立東社

「感動をつくれますか?」 角川 one テーマ21
久石 譲 著

DTM雑誌 「PC music」ソフトバンク株式会社出版部
久石譲インタビュー

「ドンファン・シリーズ」 二見書房
カルロス・カスタネダ 著 真崎 義博 翻訳

「GAME SIDE」Vol 24
東野美紀インタビュー


「FM音源」 ウィキペディア


果物使いのためのFM音源温故知新


FS1R Editor ウェブ・アーカイブ

TX81Z Programmer v1.25

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by saiyans | 2017-08-03 00:51 | ゲーム ミュージック
2017年 06月 12日

ファミコンとX68の音楽はベスト


竹間淳

初代ファミコンの「ボンバーマン」の音を聴いた時、「この人はただ者じゃない」と直感した。「高橋名人の冒険島」も素晴らしかった。

現在は「Soundcloud」でも多数の曲を発表されている。

「一体どーすればこういう曲を作れるようになるのか、その秘密を教えて!」と言いたい。


石田雅彦

「イメージ・ファイト」 「最後の忍道」のBGM などを担当。

ブログ

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当時の石田さんが使用していた機材


YAMAHA FB-01
石田さんはこれを2台所有していたという。私も当時、ソフマップで5千円ほどの中古を購入。すぎやまこういちさんと砂原良徳さんが使っていると雑誌「キーボード・スペシャル」で読んで、それで買ってみたが、「プリセットの音がショボい」という印象があり、売ってしまった。OPMに近い仕様なので、エディターで音色を作り込めばX68000クラスの豪華サウンドが鳴ったのだなと思うと、後悔もひとしお。

アイレムのアーケード基盤には沖電気製のADPCMが使われていたそうだが、なるほどX68000がこのチップを採用したのはそのためかと納得できた。「イメージ・ファイト」はゲーセンでもウマイ人のプレイを横で見ていたし、X68000版も買った。「タケル」でも安く売られていたが、タケルのは買わなかった。

「サンプリング・レートが低いから音質が良くない」という人もいるかもしれないが、全然問題無い。却って心地イイくらいだ。音質というものに私は鈍感なのか、未だにカセット・テープの音質でも平気。いい音楽は音質の問題なんて簡単に乗り越える。


ROLAND TR-505
リズムマシン。レベッカのノッコさんもデモテープ作りに活用していたらしいが、私は体験していない。


KORG M1
鍵盤のタッチがヤマハほど弱くないのが良かった。
内臓シーケンサーも使い易かったが、記憶容量が少なくて、長い曲をセーブできなかった。制御するメインCPUはM68000らしい。


AKAI AX73
マスター・キーボード。久石譲さんも当時、これで音楽を作っていた。


YAMAHA A5000
ヤマハのサンプラーではA3000の方が印象に残っているが、石田さんの記事にはやけに、「5」という数字が出てくる。ラッキー・ナンバーなのだろう。


石田さんは現在DJをしているそうだが、私的には「モッタイナイなー」と思ってしまう。1から曲を作る方が充実感も深いと思うし・・・。


私は最近の「ソフト音源」とかはダメ。初代ファミコンの音源チップや、4オペレータのFM音源の方が好き。ファミコンなんて、FMにも負けないと思う。

最近は初代ファミコンが本家 任天堂からリニューアルしてリリースされたが、「ドラクエⅤ」だけはファミコン版が必要だと思う。ぜひとも作ってもらいたい。

「ドラクエ」は、「Ⅵ」からは長過ぎて、解く気が起きないので、「Ⅴ」で打ち止めにしとけば良かったかな。ゲーム・タイトルも、ドラゴンを倒したのだから、もう「ドラクエ」はやめてほしかったり・・・。

「ファイナル・ファンタジー」も「ファイナル」の割には次作が続き過ぎる。旧作のタイトルに頼るのは、もうやめた方がいいと思う。武器なども凶器過ぎて、見ていて危ない。子供たちの精神状態に悪影響を及ぼすだろう。政府の指導が必要だ。




参考資料

「KBspecial キーボードスペシャル」 立東社

「Keybord Land」 リットー・ミュージック
キーボードランド編集部 著

「Oh! X」 ソフトバンク

「限りない愛を受ける存在 あなたはいまスターシードとして目覚める」(超知ライブラリー) 徳間書店
パトリシア・コーリ 著 小林美香 翻訳




「FM音源」 ウィキペディア


「源平討魔伝」の中潟憲雄さんもツイッターを始めた模様。

中潟憲雄 @nkgt5 ツイッター 

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by saiyans | 2017-06-12 13:45 | ゲーム ミュージック
2017年 05月 15日

SEGAの川口博史さんについて


SEGAのHiro師匠はアーケードゲーム「Out Run」と「アフターバーナー」の作曲者だが、アマチュアの頃は松岡直也とカシオペアをコピーしていたそうだ。

「幼い頃はレゴ・ブロックで遊んでいた」という話は、浅倉大介さんと同じだと思った。

当時、浅倉さんはYAMAHAのMSXを持っていて、マシン語でプログラムを組んでいたそうだが、この点もHiro師匠と似ている。

立体のキューブなど、多面体を絵で描く時に、空間内の見えない部分を想像する力を、レゴは養うかもしれない。幼少期にレゴで遊べば将来、音楽の空間構造を理解したり、プログラムを設計したりする時に役立つだろう。彼らの活躍自体が、それを証明している。「マクロス」のバルキリーをデザインした河森正治さんも、レゴで遊んでいたそうだ。

完成品のオモチャを買い与えても、創造する力はあまり養われないと思うが、レゴは組み立てを通じてそれを可能にするのだ。


この、プログラムを書けて、曲も作れるという二刀流は、古代祐三さんもそうだ。その機種用の音源ドライバーを自分で組んで、鳴らしてしまう。理系脳と文系脳がバランスよく発達していないと無理だ。

おそらく彼らは過去世で、音楽の仕事に取り組み続けた人生があり、違う過去世では数学を生徒に教えていたか、数学者だったことがあるのだ。浅倉大介さんなどは学生時代、テスト前になると教壇に立って皆に教えていたとか、数学の先生に「浅倉さん」と敬語で呼ばれていたという。前世の常習により、他者よりも一つの分野で先んじているというのは、生まれ変わりを想定すれば有り得ることなのだ。


Hiro師匠の同級生で、同じSEGAの同僚だった並木晃一さんは学生時代、共にバンド活動していたそうだ。私は、並木さんの曲では「Super Hang‐on」が好きだった。カシオペアの野呂一生さんに影響されたであろうギターの速弾きは、その後も「バーチャ・ファイター」のCDアルバム曲「Fighters eyes」でも活かされていた。

SEGAの社内バンドである「S.S.T. BAND」のレコーディングには、野呂さんがゲストで参加したり、ライブでも共に演奏したりと、カシオペアへのリスペクトがかなりあるのは間違いない。

野呂さん自身もアマチュア時代はとにかく気に入った曲を耳コピーしまくって、後から理論的にスケール(モード)の概念や、テンション・ノートの使い方が分かってきたと言っていたから、初めに理論ありきではないのは、Hiro師匠も並木さんも同じだ。


以下に、カシオペアが使う、技の幾つかを紹介したい。

※△はメジャー。

●△7thの♯11テンションを使う。

●メロディーにそのコードの11thを持ってくるか、内声に11thを入れる。野呂さんは11thと♯11thを多用する。11thを使うと、曲のキーはマイナーなのに、明るい感じの曲になる。

●「m9♯11」を使う。

●dim♭13とm7♭13(マイナー・セブンス・フラット・13)を使う。

●内声で♯11が3rdに動く。シンプルなのに新鮮な響き。

●♯11th がトップで鳴りながらの△7th→♭7thという動きがある。

●アッパー・ストラクチャー・トライアド(UST)を使う。

●Emなどのマイナー・スケールでアドリブしていて△7th (メジャー・セブンス) の音を時々入れるとメロディック・マイナー・スケールになって効果的。

●ベース音と内声の半音下降(クリシェ)を使う。野呂さんの曲は転調する曲が多い。クリシェを多用する。C→Bという動き。クリシェの中でm7♭5やm7♯11コードを使う。



参考資料

「カシオペアの本」 立東社

「浅倉大介大全集」 音楽専科社
斉藤 ユカ 著 渡部 伸 撮影

「空間的思考法」 メディアファクトリー
三井淳平


川口博史 ウィキペディア

並木晃一 ウィキペディア

S.S.T. BAND ウィキペディア

古代祐三 (Yuzo Koshiro)


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by saiyans | 2017-05-15 17:08 | ゲーム ミュージック
2017年 05月 13日

作・編曲のテクニックを公開している国本剛章さんは救い


私の国本サウンドとの出会いは、ファミコンの「スターソルジャー」から始まった。とにかくパワーアップした時の音楽がカッコ良かった。

次は従弟の家でたまたま聴いた「ヘクター87」のOPテーマ。何度聴いても飽きなかった。「オホーツクに消ゆ」の名前入力画面のBGMと同じくらい衝撃だった。

未だにいろんなゲーム雑誌でインタビュー要請があるのは、国本さんの音楽性を理解するファミコン世代が、編集長などの地位に就いているからだ。

ファミコンBGMは繰り返し聴くことになるため、飽きのこない曲が求められる。それに応える技量があることが、職業作曲家としての条件なのだ。

国本さんは自分の技術を惜しみなくブログで公開しているが、本当は本にして出版してほしいくらいのものを無償公開というのが嬉しい。

ファミコンはたった五声なのに、オーケストラの演奏に負けないのは何故か?

メロディー、ハーモニー、バス、リズムが全部入っているからだ。アルペジオ(分散和音)で鳴らせば、複雑なコードも出せる。

音数の少ない楽曲制作は将棋の「駒落ち対局」のようなもので、聴かせるには定跡の理解が要る。その定跡は彼ら作曲家たちが幼い頃に学んだバッハの課題曲にある。バッハの遺した曲は、「ファミコン用に書いたのか?」というくらい二声、三声を巧みに使ったものが多いので、それが潜在意識の記憶庫にあるために、「バッハ・フィルター」を通して自分の音が外に出てくるのだ。

「記憶した」ということ自体が潜在意識に刻み込まれた証拠とすれば、必然的に音楽は暗譜した方が理解が速いということになる。譜面を追わないと曲が演奏できない人は、その曲のエッセンスを消化、吸収するまでには及ばないだろう。


国本さんは1月11日生まれだが、野呂一生さんと東野美紀さんは1月1日生まれと、トップ・ノートを表すメロディーを司るようなイメージがある。国本さんはベーシストということで、低音のメロディーを指揮するようなイメージ。

野呂さんも「バンド」という形で4リズムの音楽を極限まで追求する運命なのかもしれない。やはりクラシックの和声学が基本にあって、後からジャズ理論が加わり、ロック色も加わって独自のオリジナリティー開花に至っている。

クラシックのオーケストラみたいな大編成の音楽を追求する人がいて、ロック・バンドのような小編成での可能性を追い求めるタイプもいるのは、性格的なものが大きいかもしれない。

フルコースの料理が毎食出るマハラジャのような人もいるが、学校給食やお子様ランチほどで満足できる人もいる。カップラーメンも美味しい。音楽もこれと同じだと思う。



参考資料

「カシオペアの本」 立東社


カセットテープがワカメ

ゲーム音楽の神 「3音で充分」 ドラクエの作曲者 すぎやまこういち先生トーク抜粋


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by saiyans | 2017-05-13 19:39 | ゲーム ミュージック
2017年 05月 12日

「Fighting Street」のBGMについて


カプコンのアーケード・ゲーム「Street Fighter」は、「PCエンジン」+「CD-ROM・ROM」というゲーム機用に「Fighting Street」と改題されてハドソンから発売されたが、特に音楽が凄まじく良かった。これまで聴いてきた全音楽が霞むくらい素晴らしく、神秘的だった。

坂口由洋さん作曲の原曲も聴いてみたが、どーもハドソン社内にいたサウンド・スタッフの方が、さらに良く音色などを差し替えたようで、「PCエンジン」+「CD-ROM・ROM」版は、音がゴージャスになっていた。

カプコンは元々、タイトーの「インベーダー・ゲーム」を商用利用する権利を得て、波に乗った会社らしい。

その後は社長さんもプログラミングを、スタッフたちを手伝いながらこなしたりしつつ、発展の礎を築いていくのは、ハドソンと同じだ。最初はほんのベンチャー。起業家精神のある一人の人間が発起人となり、スタートする。

アメリカと違うのは、資本金もほぼ自分で用意して、1から作るところかな。孫正義さんにしても、チュンソフトの中村光一さんにしても、自分のアイデアを元に製品を作り、叩き上げるタイプが日本には多い気がする。

スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアクには当時、助けてくれた投資家がいて、その人が金銭的にバックアップをしてくれたから、「アップルⅡ」も市場に出せた。

日本でも現在は、坂本龍一さん、櫻井和寿さん、小林武史さんたちが自分らで出資し、地球に優しい技術を用いた、ECOでクールな技術者を支援する「AP Bank」を建てているが、そのような、ベンチャー精神を支援する企業家のような人たちが、日本にはもっと必要だと思う。

「アイデアはないけど、お金はある」という人と、「お金はないけど、アイデアと技術はある」という人を繋げる重要さに気づいた人が、これから仕事をし出すだろう。


歴代コンポーザー(作・編曲家)を辿ると、その殆んどが男性だというのに気づくと思うが、日本の場合はYAMAHAなどの遂力のお蔭で、幼児期からの音楽教育が功を奏し、女性アーティストの量産に成功している。

中村幸代さんや菅野よう子さんなどが代表例だが、ゲーム業界にも「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」というカプコン社内の女性作曲家チームがいた。

コナミなら「サラマンダ」のBGMを担当した東野美紀さんも名コンポーザーの一人だが、コナミのサウンド・チームは自社開発した「カモン」のレコンポーザを模したシーケンサーで作曲していたようだ。カプコンのサウンド・チームは機材面での詳細が分からない。「Mac」+「Performer」かもしれない。この頃はまだ「Logic」は無かった。

なんとなくAKAIの「MPC-60Ⅱ」あたりで打ち込んでいる気がする。「MPC」はSmapなどに曲提供していた庄野賢一さんが使い倒していたようなので、よく覚えている。特にリズムのハネ(スイング)は、「MPC」内臓の「スイング機能」が活躍していたはずだ。


普通はメロディーがあって、ハーモニーがあって、ベースライン、リズムがあるというような構成だが、なにか、イメージがそれらよりも前に渾然一体となってあって、それを縮小して落とし込むような曲作りをするのかもしれない。

音色にしても、曲のイメージとマッチしているのは、ハドソンやカプコンという会社の仁徳だと思う。良い音色に出会えるのも、運の一つなのだ。

下村陽子さんは「ストⅡ」の曲を殆んど手掛けているが、やはりセンスがいい。YMOは散解後も再結成しているが、アルフ・ライラなどのゲーム音楽家たちも、今後はコンサート活動を活発化させてほしい。



参考資料

「Oh! X」 ソフトバンク
孫正義インタビュー

「NHKスペシャル 新・電子立国」

「GAME SIDE」 Vol 24
東野美紀インタビュー

「カシオペアの本」 立東社

「キーボード・マガジン」 リットーミュージック


ストリートファイター (ゲーム) ウィキペディア

みんなで決めるゲーム音楽ベスト100まとめwiki

ALPHLYLA ウィキペディア

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by saiyans | 2017-05-12 02:15 | ゲーム ミュージック
2017年 05月 10日

雑誌「Beep」ソノシートと高西 圭



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グラディウスⅡのアレンジ・バージョンがカッコイイ、雑誌Beepの付録ソノシート。

高西さんは、わずか19歳でこのアレンジをしたという。天才だと思う。

フルバージョンの音源も所持しているとしたら、このまま埋もれてしまうのは惜しい。

コナミさんは高西さんとコラボすべきですよ。絶対世に出した方がいい。



参考資料リンク

kei.t

「vgmdb」 Kei Takanishi

Various ‎– Super Game Music

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by saiyans | 2017-05-10 01:55 | ゲーム ミュージック
2017年 05月 05日

すぎやまこういちの作曲センスは、いかに醸成されたか



楽譜作成ソフト「finale 2014」(フィナーレ)と、そのライト・バージョン「Print Music」のデモ版をダウンロードしてみた。

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「Finale Print Music」 エムアイセブンジャパン


「finale」はサイド・パネルの音符色が黒で、「Print Music」は青だが、やはり黒の方がいいな。

MIDIデータをドラッグして即座に楽譜化し、PDFに出力するのは、どちらもできる。これが凄い。

「田園」のスコアを見ながら、バスの音を追い駆けた(すぎやま)こういち少年を真似っこできるのが嬉しい。

内臓されたソフト音源か、Windowsに付いているソフト音源でプレイバックできるので、音を確認しながら目で追える。

こういち少年は、竹針の蓄音機の低音を補うために、自分の声でバスを追い駆けた。バッハも通奏低音を「音楽の基礎」と言い、重視していたので、強制的にバス学習に向けさせられたのが、強運だったと思う。


バッハは言う。

「通奏低音(ベース)は音楽の最も完全な基礎である。この場合、左手はその定められた楽譜を演奏し、右手はこれに和音不協和音を加え、あわせて美しく共鳴する和声を生み出し、かくて、神を讃えまつり、かつ心情に許さるべき愉佚を得るのである。すべての音楽と同様に、通奏低音もまた、神を賛美し、魂を歓喜せしむるをもって、一に究極の目的となすべきものである。これを念頭に置かざる時は、およそ本来の音楽は存せず、ただ在るものは邪悪なる叫喚と無味単調な喧騒のみ」


MIDIデータがあれば、バスだけボリュームを小さくして、こういち少年の苦闘を再現できる。やるか、やらないかだけだ。


音楽は、メロディーは自然に覚えるけれど、その下の音は、敢えて意識的に覚えようとしないと覚えられない。

すぎやまさんはそのバス訓練で成功できたとすると、ベートーベン自身もバスの動きを最重視するバッハのスコアで学んでいるから、やはり強運だったのだ。

でも、ハーモニーを付ける時は、基音(ルート、低音)を探してから、上の声部を付けた方が簡単だから、「バスは重要」と言ったバッハの気持ちも分かる。

やはり、トップ・ノートであるメロディーは神であり、土台も神である、というのを音楽は明らかに示す。


メロディーとバスの重要さについて、以前チック・コリアが音楽雑誌の記者にアドバイスしていたので紹介したい。

「うーむ。それでは君に少しレッスンをしてあげよう。ハーモニーというのは、スケールのことであって、コードのことではないということを知ってほしいんだ。C7とかD7といった用語は、ただのガイド・ラインのようなものさ。つまり、“赤” とか “青” といった言葉といっしょなんだ。ボクが “赤” と言ったら君は何を考える? あくまで概念、“赤” という概念を思い浮かべるのであって、これ (と言って、彼の吸っているマルボロのパッケージを指差した) じゃないだろ? コードも同じようにひとつの概念だ。実際のサウンドじゃない。コードは、実際のハーモニーに名前を付けるガイド・ラインに過ぎないんだ。それぞれのコードのボイシングは、まったく新しいものであり得るし、それぞれのライン、特にトップとボトムのラインは君のメロディーでないと駄目だ。もちろん内声部もメロディー、バッハのようにね。こういうボイシングや織り重なるメロディーが、さっきから言ってる “サウンド” なんだ。ミュージシャンは “サウンド” で仕事をしている。コードで仕事してるんじゃないのさ」

雑誌「Jazz Life」 1986年4月号 チック・コリア インタビューより。


音感教育は、「ド」の音、それに対応する「ド」という言葉、「ド」が鳴る鍵盤の位置情報、五線紙上の「ド」の位置をトータルに同じ時間軸上で認識する努力をしないと、音楽家としての初期教育に失敗するというか、つまずくだろう。

すぎやまさんは、母親がピアノとギターを弾けたということは、絶対音感を持っていたお母さんだったのだと思う。ギターで、この音は「ド」だよ。次が「レ」という具合に、こういち少年に教えていたのだ。

和音の新しい響きを試す時にピアノを使う、とインタビューに答えていたので、単音の絶対音感は持っていても、和音の絶対音感は持っていないのかもしれない。

作・編曲のセンスは、「田園」のバスを覚えるくらいに聴き込むことから始まる、というのが、すぎやま氏の作曲能力を考察し続けた結果出した答えだった。

上と下が決まれば、内声の美しいハーモニーというのは、自然に閃くのかもしれない。


もう一人、日本屈指のメロディー・メーカーと言えば青木望さんだが、青木さんはすぎやまさんと同い年で、生まれも同じ東京。ということは青木さんも、「田園」のバスが聴こえないから声で補う、というのをやっていたかもしれない。

青木さんの仕事で最も素晴らしいものは、「映画 銀河鉄道999」の組曲だと思う。魂を鼓舞する勇壮なトランペットや、2つのストリングスの掛け合いも美しく決まる。

ベースはバッハかベートーベン仕込みなのか、とても理に適った美しい進行をする。「跳躍し過ぎではないか?」と思うところも、オーケストレーションで見た時に、全体の響き(ボイシング)を考えて、必然から鳴る絶妙な音がそこにある。

フルートの駆け上がりや、ホルンの使い方も巧い。ピアノもバランス良く全体を支える。ギターやドラムス、パーカッションまでオーケストラに入れてしまう柔軟さ、編曲の巧みさがある。



参考資料

「バッハの思い出」 講談社学術文庫
アンナ・マグダレーナ・バッハ 著 山下 肇 翻訳

「カシオペアの本」 立東社

「すぎやまこういちがやってきた」

「作家で聴く音楽」 第五回 すぎやまこういち - JASRAC

「青木 望 ウィキペディア」

「青木望さんが語る おっちゃんとのエピソード」

小林音楽教室 (絶対音感レッスン)

「一音会ミュージックスクール」

「絶対音感」

「あなたの音感は何型か? ~ 『絶対音感』の誤解」


ベートーヴェン作曲 交響曲第9番 第二楽章のMIDIデータ

ベートーヴェン作曲 交響曲第6番ヘ長調のMIDIデータ
「鈴ちゃんの Classic MIDI」




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by saiyans | 2017-05-05 11:38 | ゲーム ミュージック